電源障害とフラッシュストレージ: 知るべきこと

電源喪失時のフラッシュストレージ案外忘れてしまっている方がいらっしゃるかもしれませんが、フラッシュメモリーは「RAM」ではありません。 そのフラッシュメモリーが使われているSSDは従来の「RAM」とは異なるデバイスのため、技術者は停電時におけるデータ損失や破損に関してFlashがどのように動作するかについてよくご質問をいただきます。 しかしながら詰まるところ、輸送、航空宇宙、医療機器などの重要なアプリケーションでは、データの消失などはあってはならないことなのです。  幸いにも、産業グレードのフラッシュストレージは、厳しい動作環境にも問題なく対応しており、また電源障害が発生しても必要な信頼性を確保することが出来ています。

技術者が知っておくべきことは以下の通りです。

 

Flashに関するほとんどの質問には、MLCフラッシュカードによる遡及的なデータ破損が含まれます。

 

停電時には、MLCチップへのプログラムによる書き込動作中にデータ破壊が発生する可能性があります。

MLCのメモリセルはそれぞれ2ビット以上のデータを含んでおり、データの各ビットは異なるNANDページの一部を構成しており、MLCのメモリセルの1ビットの動作中に停電が発生した場合、そのセルの第1ビットがすでに正常に操作を完了していたとしても、第2ビットの動作中の電力の損失は、第1ビットの著しい遡及的な破損をもたらし、破損率は25%に達する可能性があります。

 

データの破損は、停電が頻繁に発生する場合にも発生する可能性があります。 プログラム操作が繰り返し中断された場合、これらのプログラムによりデータの劣化が起きる可能性が高くなります。 長期間にわたるデータ破損の問題は、プログラムがエラーなしで電力損失から一見生き残った後でも発生する可能性があります。

 

産業グレードのフラッシュメモリカードは、より安定しています。

 

Flashストレージにおける停電の影響に関する多くの研究では、ほとんどのアプリケーションが直面する可能性がある事象よりも頻繁かつ長時間の停電を想定してシミュレートしていることに注意してください。 電力、運送および医療などのなどの分野ではエラーの余地はありません。  エラーが許されない重要なアプリケーション向けのソリューションは、産業グレードのフラッシュストレージである必要があります。

 

産業グレードのフラッシュストレージデバイスは、各セルに1ビットのデータを格納するSLCチップを使用します。 これにより、稼動中に停電が発生した場合に、破損のリスクが軽減されます。 産業用ソリューションは、低消費電力を許容し、書き込み中にパワーダウンが発生した場合にデータ損失からの保護機能を内蔵しています。 重要なアプリケーションを混乱から守るための産業グレードのFlash機能は、多くの分野で標準となっています。